11得点で大勝！日大を下し1部復帰！！

令和7年度東都大学野球春季1部?2部入替戦、対日本大2回戦が6月24日に明治神宮野球場で行われた。この試合で勝利をすると1部昇格が決まる駒大は、昨日の勢いそのままに計11得点と打線が爆発する。このリードを守った駒大は、3季ぶりの1部復帰となった。

第1戦の記事はこちらから
スコアと戦評は以下の通り

◆戦評

1部昇格に向けて大事なマウンドを任せられたのは4年生の西村陸努(商4)。西村は立ち上がりを攻められ初回に先制点を許したものの、それ以降は立ち直り、5回途中2失点と試合をつくる。

打線は昨日からの勢いをそのままに、つながりを見せる。先制を許した直後の2回。無死一、三塁の好機をつくり⑥武富航佑(市2)の一ゴロの間に同点に追いつくと、⑦永野陽大(仏2)が適時内野安を放ち、逆転に成功した。3回には⑤鳥山穣太郎(仏4)と⑦永野に適時打が飛び出し、リードを広げた。

2点差となり迎えた7回は先頭の②鈴木塁(政3) が二塁打を放ち、好機を演出すると④眞邉麗生(法2)の中適時打、⑤鳥山に大学初本塁打となる2点本塁打が飛び出し、試合を決定づけた。

8回にも4点を奪い8点リードで迎えた最終回のマウンドには田本聖貴(営3)が上がる。田本は1点は失ったものの最後の打者を中飛に抑え、試合終了。2連勝で日大を下し、3季ぶりの1部昇格を果たした。

◆インタビュー

◆香田誉士史監督

ーー優勝直後に選手へどんな言葉をかけたか
「『ナイスゲーム。素晴らしかった』という話。ただ、次に秋があるので。1年前、来たばかりの自分が慌ただしく入替戦に入って、日本大と同じ思いをしたので、手放しで喜ぶのではなく、またそのステージに立てるのであって『休憩した後はスタートするんだ』という話だった」

ーー入替戦の要因はどのようなところにあったのか
「主将の出村を中心に、4年生が心技体でしっかり引っ張ってくれたと思う。それに負けじと、下級生もモチベーションを非常に高く持ち、体力もしっかり維持しながらやったこと。長かったが、しっかり生活しながら心技体でやれたことだと思う」

ーー1年前と今、1番変わった部分はどこか
「リーグ戦を通して粘れるチームにはなったと思う。リーグ戦が始まってからの悔しい思いや、去年叩き落とされたことの悔しさから、何が足りないのか、見えないものとの戦いでもあったがみんなで信じてやってきた。そこから来る粘りや平常心、勝負強さなど、そういうところに運や勢いも呼び込んできてくれたと思う。日々の生活と行動の中から呼び込むものだと思ってるので、そのような毎日を送ってきた部分から来る勝負強さは、最後全て勝ったことにもつながったと思う」

ーー最後胴上げをしなかったのは
「(される気は)全くなかった。日本一になったかのように上がらせられるのは逆に嫌だなとも思ったし、そのような事をしてたら、秋に叩き落とされる羽目になるという風になると思ったので、日本一になった時にそうしてもらいたいなと思う」

ーー招待されるチームというのは、監督の中でどのようなチームをイメージしているか
「そのワードというのは、新チームが始まった時に、出村主将のワードの中から出てきた。良い言葉だと思っている。しかし、常日頃思ってきたことであり、毎日毎日その思いを持ってやってきた。本当にまっしぐらで真剣に、学業と野球に打ち込んできたし、毎日規則正しい生活をしてきた。そして品格、やはり相手もあることだし、やはり真摯(しんし)なスポーツだと思う。『強さの中に品格がある』ということが、主将の言う『そのようなチームにふさわしい、日本ーにふさわしい、1部昇格にふさわしい』という、そのような僕なりの解釈。同じように求めているなかで、良い言葉を出してくれたなと思っている」

ーー今、選手たちを見て、そのようなチームになったなという手応えはあるか
「劇的にその部分は、日々のライフスタイルなどを我々も勉強して、彼らもそこに務めてきた。4年生を中心にということで、その生活やいろいろなものをも劇的に変えた。考え方や行動など、ものすごく良くなった。劇的に変わった。去年の段階で、『絶対強くなる』ということを、去年の秋『絶対強くなる、良くなってるぞ』という話もした。ただ『甘いものではない』と、そういう思いでいた。それも前年の先輩たちがあったから。自分自身も全く分からない中でスタートしたが、それはもう劇的に変わったと思う」

◆出村夢太主将(法4)

ーー主将として、1部昇格の要因はどのようなところにあると感じたか
「冬に新チームが始まってから、チーム全体で『徹底』ということを大事にしていた。昨年はチームで決め事や戦術を徹底しきれずに悔しいところで負けた。今年は必ず徹底して入っていこうという中で、日大に向けての2週間を相手ピッチャーの対策や、相手打者も、自分のプレーになるより、チームで決めたことをみんなで徹底して行うことをずっとやってきたので、そこが今日の勝ちにつながったと思う」

ーー心技体の「心」の部分を主将としてどのようにケアしていたのか
「技術じゃないところで引っ張りたいと思い、普段練習からアップで仕切る声などをとにかく一生懸命やった」

ーー『日本一』という言葉も出でたが、秋はどのような戦いをしていくか
「(新チームが)始まった時から、1部昇格に向けてはやっていない。まずは『1部に招待されるチーム』そして『1部優勝に招待されるチーム』ということを掲げてスタートしたので、1部の他のチームはもう(秋に向けた練習が)始まってると思う。今日勝ってうれしいが、もう1度(気を)締め直して、1部は甘くないのは入学してからずっと経験してるので、そのようなところもみんなで共有して、このまま上手く行くと思わないで、もう1度固めてやっていきたいなと思う」

◆鳥山穣太郎(仏4)

ーー本塁打を打った球種とコースは
「インコースの真っすぐ」

ーー打った瞬間手応えはあったのか
「『行ってくれ』と思いながら走った。打球が入るところは見えなかったが、歓声で分かった」

ーー明治神宮野球場で打つホームランはどうだったか
「常総学院高(茨城県)時代も公式戦でホームランを打ったことがなかった。入部時、身体が細かったが、1年生の時から身体作りを頑張った結果だと思う」

◆眞邉麗生(法2)

ーー今日の活躍について
「球場が変わって気持ちが上がっている状態で、いかに力を抜いていつも通りのプレーができるかを1番意識していた。今日は昨日よりもギアを上げたとともに、目立ちたいという気持ちがあるので思い切って行こうと決めていた。ストライクに来たボールを芯で捉えることができたので、いい結果につながったと思う」

ーー自身で徹底したところはどのようなところか
「チームで決められたことや全力疾走、声のかけ方など、相手の情報に対して、自分たちがどのように攻めていくかを毎回話し合った。得点が入っても浮かれずに、その後の守備など、細かいところまでしっかりと徹底した。みんなの声が本当に出てて、自分もそういうことをやらなきゃという気持ちでずっとプレーしていた」

ーー1部ではドラフト候補の投手と次々対戦すると思うが、どのような打撃をしたいか
「レベルが格段に上がると思う。自分のスキルをどんどん上げていかないといけないというのはあるが、もう1度、体の方にちゃんと意識を向ける。やはり体重が落ちてきてるので、そのような体の部分的なところからしっかりとこの夏にシフトチェンジして、上げるという繰り返しをしたいと思う」